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D gray man  2巻と20巻

今更なんですが、気になっていたDグレの2巻を買いました。
以下感想です。

2巻原作のララが美しい・・。
肉声がついているアニメ版よりもなんだか感情が豊かに見えます。

悪いという意味でなく、原作とアニメが似て非なるストーリーになっているように見えました。
アニメ版の方が、神田がアレンに対して冷たいと思えるセリフが入ってますが、アニメも原作も神田先輩はアレン君に
「生きろ(生き残れ)」
と教えているように見えます。
(神田本人がそういうつもりでやっていたかは不明ですけれども(笑) )
いいな~アレン。

なんたってほら、神田から見ればアレンは早死にするタイプだから。
「早死にするぜ、お前。嫌いなタイプだ」
まだ会って二回目の相手に面と向かってここまで言える神田が好きです。
しかし、それ以後の神田の言葉の数々は、アレンが戦場で生き残るのに欠けている心構えや態度を教えている以外の何者でもないように思います。
(195話のトクサも、言葉こそ厳しいもののつまりはアレンに「戦いの中で自分を責めて潰れるな」と教えてくれているんですよね。エクソシストは使徒であって神様ではないから,
誰かを助けられる限界というのはあるのだし)

良い人だと思います。神田。
めっさ感じが悪くて愛想がないというだけだ!!(笑)
朴念仁(BYティエドール)だというだけだ!!
※朴念仁 愛想がなく頭の固い人を揶揄した表現

相手が自分にどういう役割を果たしてくれているのか、当人は気がつけなかったりするから
「嫌な言い方」
と、アレンもそっちへ気がいっちゃってるけど(^^;

20巻で神田の過去が明かされてくると、2巻のマテールでアレンが神田に言ったセリフは神田の地雷を踏む発言だったのかなと思われます。
「犠牲ばかりで勝つ戦争なんて虚しいだけですよ!」
神田もそりゃ~腹が立ちますな(笑)
神田の側にしてみれば、この戦争がどれほど悲惨なのかを知りもしない子供が、神田の人生を全否定するような甘ちゃんな反論をしてきたわけですから。

でも、この甘さ(本当は強さ)が結構神田の心を救っているなと私は思います。
神田の人生を全否定するのと同時に、神田だって犠牲にされていいわけないという気持ちですから。

アレンの温かさこそ、神田が生まれ育ったあの地下実験場で、神田が必要とした「人の心」だったんじゃないのかなぁなんて思います。
アレンがもしあの実験に「実験を行なう側」として参加させられたら、こんな実験はするべきじゃないといっそ闘ってでも実験反対を譲らないか、実験を止められないなら教団の意向に逆らってでもアルマやユウを個人的に助けたんじゃないかと思います。
それがアレン自身の身の破滅であっても、アレンだったらやったんじゃないかなという気がします。
(アニメ版では、声優小林さんがアレンというキャラクターの内側にある優しさや温かみをとてもリアルに演じてらして凄いなと聞き入ってしまいます)

20巻の実験場にいた人々は、私には不気味です・・・・。
最後死ぬ事で実験を終わらせようとしたというオチで
「良い人達だった」
みたいになっているけれど、私にはそうは思えません。

アルマ暴走時にみんなで死んでみんなで実験中止に賛同しましょうなんて、、、、そんな覚悟と良心の呵責があるなら、何でこんな惨劇が起こるまで実験続行に受動的でいたんだよと思ってしまう。
目の前の状況に何で抗わないんだと思います。

人間としての良心を御戸代(※御戸代はそう直訳すると間違いだと思いますが、神に捧げられた場所というニュアンスで良いと思います)の世界に捧げて実験をしているんだったらわかる。
人である前に科学者だというならこれもわかる。
でも彼等は人が人にするような事ではない実験に加担していつつも、人としての良心は捨てていない。
両立しえないものを両立させて笑っているから不気味に見えてしまうんだと思います。

人としての良心と死ぬ覚悟を自分の中に持っているんだったら、あの実験に加担するべきなんかじゃないし、ユウにもアルマにも「人としての情」なんていっそかけるべきじゃなかったよ。
あんな酷い実験(拷問といった方があっているように思う)をアルマやユウに強いていて、実験部屋の外では普通に笑顔で接しられる彼等の神経がよくわからない。

セカンドエクソシスト計画の全貌がわかった日には、ユウやアルマにしてみれば、自分達に情をかけた人達全員が「裏切り者」だし、人でなしだろう。

アニメ版で描かれた「魔女の棲む村」でも、神田の気持ちがアレンに救われている一面が描かれていたように思います。
(このお話は小説版Dグレが元で、原作者の星野先生もタッチしておられると思います)
加害者の前に被害者だったアンジェラ・ソフィーの双子が生み出したAKUMA。
アンジェラやソフィーの心情を思って最後に泣いていたのはゴズで、そのゴズを慰める為に神田は言ったのでしょうけれど
「俺の知っているダメでモヤシなエクソシスト(アレン)が言っていた・・・」
エクソシストに破壊されると、AKUMAに縛られた魂は救済される。
アンジェラやソフィーはただ壊れて消えただけではないんだという事が、アンジェラ達を破壊しなくてはならなかったその時の神田には、救いになったんじゃないかと思います。
この場合はアレンの心ではなく、能力が救ったという方が近いでしょうけれども、、、

神田にとっての希望になれる人というのはそういないんじゃないかと思います。
戦場で愛を叫ぶ白い道化師、アレン。
神田のように「オレは生きる」という気迫がもうちょい欲しい所でありますが、好きです。

どうも195話の波紋をみていて、アレンが不評そうだったので少しばかり庇いたくなりました(笑)
というより、今までもアレンが嫌いだったわけではないんですが、ここにきて好きになりました。
アレンは漫画の主人公だから良い人で当たり前で、なんだかサラ~っと私の中で流れてしまっていたんですが、魅力的に感じられるようになりました。
(魅力的だと感じるのには、きっと相手の何かにひっかかっる必要があるんだと思います)

波紋の状況で自分が神田の立場だったら、1番厄介なエクソシストと2人で残されたなと思うと思いますが(笑)
アレンが最も戦いにくいパターン(闘おうとしないパターン)だとは神田も知っているでしょうし。

で、多分、来月もスクエアジャンプを買う事になるんじゃないかと思います。
by basarasara | 2010-06-26 19:00 | D.gray-man感想


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